ＡＩ任せにすると失敗する？

マウスピース矯正は人目を気にせず治療できるなどメリットが多い治療法ですが、適応できない症例がある点に気をつけなければなりません。

例えば歯並びが酷く乱れている場合は、マウスピース矯正を適応できずワイヤー矯正が必要になるケースもあります。

適応外にもかかわらず、AIの提案に任せて「マウスピース矯正で対応できる」と診断を間違ってしまうと、口ゴボになってしまう可能性があるのです。

非抜歯矯正は、歯を抜かずに歯並びを整えられる治療法として広く知られています。

しかし、全ての方が歯を抜かずに治療できるわけではありません。前歯が突き出ている症例では、抜歯して歯を並べるスペースを確保しなければならない場合もあるためです。

こうした症例で「非抜歯で治療できる」とAIが間違った提案をし、歯科医師がその提案のままに治療を進めた結果、前歯が外側に傾いて突き出てしまうことがあります。

レントゲンに加えてCTも導入しているか、も着目すべきポイントです。

診断と治療計画の正確性を向上させるには、あごの状態や歯の生えている角度・位置を把握しなければなりません。しかし、レントゲンだけでこれらの情報を入手できないため、より高精度なCTが必要になるのです。

CT撮影の結果をもとに診断し、治療計画を練り上げる歯科医師に依頼することをおすすめします。

マウスピース矯正で治療できない可能性も考え、複数の治療法に対応できる歯科医師を選ぶと良いでしょう。

さまざまな選択肢がある歯科医師なら、一人ひとりの歯並びに適した治療法を提案してくれます。強引にマウスピース矯正を進めることもありません。